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絵本ーこどもと語り合う道具ー 好評発売中

『絵本ーこどもと語り合う道具ー』(通称:絵本の本)が出版されて、もう少しで、ひと月が経ちます。現状、一般的な本の流通には乗っていないので、見つけにくい本なのですが、それでも見つけていただいてご購入くださった皆さま、ありがとうございます。この本が保育現場でどう受け入れられていくのか、ドキドキしながら毎日が過ぎています(笑)。



この書籍は、2022年度配信の「絵本の魅力を問い直す ー絵本はどのような役割を果たしているのか?ー」の講師である松本崇史さんと鈴木健司さんの講座を土台にして、それぞれが原稿を持ち寄り、私を含めた3人で加筆や編集を経て書籍化したものです。講座全体も非常に価値のある内容でしたが、その一部を本という形にできたのは、とっても大きな経験でした。 この本の特徴は、タイトルに『絵本』と銘を打ちながらも、絵本ではなく、こどもを語ろうとしているところかと思います。絵本そのものをじっくりと注意深く観察するタイプの書籍もありますが、保育現場で乳幼児教育に携わる方々を読者と据える時に、語り合いたいのは「絵本について」ではなく「こども」だという気がしたのです。

絵本は、子育てをする時にとても身近にある優れた道具です。これまでの先人たちの努力のおかげで、そのような豊かな環境があります。そして、その豊かさの中で、そこにある価値が埋没しないように価値づけていくことは、私たちに課されている役割のように感じています。大人が考える価値ではなく、こどもにとっての価値を、こどもたちに教えてもらいながら、言葉にしていく。そんなことができればいいなぁと。


本っていうのは、小さな種のような存在ですよね。そこに埋め込まれている言葉やイメージが、ある時、心の中で発芽して、育っていく。絵本はまさにそう。この絵本の本は、どのように育っていくのでしょう。どうか、よい実を結びますように!



 
藤田進(ふじたすすむ)
好奇心や探究心をたっぷり使いながらこどもと日々を過ごせるように、そして、こどもとこの地球や社会をどのように分かち合うかを模索しながら、庭しんぶんの発行、出版や企画、絵本やおもちゃの店ろばのこを運営中。札幌第一こどものとも社代表。庭しんぶん編集長。3児の父。

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