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Q. こどもにしてほしくないことを伝える時、どのように伝えたらよいのでしょうか。



二児の父です。2歳の長男が床に唾を吐いて伸ばしたり、歯ブラシを口から引っこ抜いていろいろまき散らします。本当にやめてほしいのですが、繰り返し注意しているとだんだんとこちらもちょっと楽しくなって、注意しながら笑ってしまいます。こどもにどう伝えるのがよいでしょうか。


A

お子さんの試し行動のように見えます。床に唾を吐いたらお父さんはどうするだろうか? と反応をうかがっています。「お父さんは困っても、強く叱らないし、おもしろがっているようだ。もう1回やってみよう」ということではないかと思います。


もう1つの見方としては、赤ちゃんが生まれて注目が移ってしまったゆえの行動かもしれません。普通の行動では注目を得られないので困った行動に出るのです。論理的に考えているわけではなく、やむにやまれずしていることが多いです。もしそうだとすれば、その行動をとめるだけでなく、こどもが満足するような注目の仕方を考えます。2人だけで買い物にいくことをおすすめします。牛乳1本でもいいのです。帰りにはそれをこどもに持ってもらい、玄関に着いたら「ありがとう」と感謝とねぎらいの言葉をかけてみてください。とても満足するはずです。大好きな人の手助けができて誇らしく、感謝されることで心は温かくなります。どうぞやってみてください。


すぐにでもやめさせなければならない行為ならば、「あっぷっ!」と言ってにらみ、怒らずこどもの見ている前で後始末をします。こどもに手伝わせることも効果があります。叱るためではなく、床の唾ならば、「きれいにしようね」と話しかけながら一緒に拭くのです。そして「きれいになったね」と顔を見合わせて笑えたらいいですね。理屈でわからせようと言葉を重ねることはしません。これで十分に伝わります。


テーブルの上に登るなどの危険な行為には、直ちに「あっぷっ!」と言ってにらんでとめます。大人によって反応が真逆だったりすると混乱のもとになるので、同じ行為には同じ対応をするようにしましょう。絶対に注意すべき行為はできるだけ少なく絞ります。そうすればわかりやすくなります。質問者は、注意する時も楽しんでいるようですてきです。それくらいの余裕がこどもとの関わりにはとてもよいのです。


 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。 ​
 
※この記事は庭しんぶん53号(2022年1月号)に掲載されたものです。
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