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こどものとも0.1.2. はしれー


こどものとも0.1.2. 2023年12月号

はしれー

きくちちき



言葉は体感


満2歳になると走るようになります。こどものとも0.1.2.『はしれー』は、走ることの楽しさを表紙から裏表紙までで表現しています。絵を見る者すべてを楽しませてくれます。


走ったことのある人なら、また、こどもが走っているのを見たことがある人なら、足も腕も指先までも、体の隅々まで躍動しているのを感じることができるでしょう。


そして、「はしれー」の言葉が身体感覚とともに体に入ってきます。こどもが言葉を獲得するというのは、こういうことだと思います。読んでやる大人は大切な役目をしています。


絵本の楽しみの作者のことばを読み、末っ子が小学1年生の時、「中休みに何してるの?」と聞いたら、「走ってる」と答えたのを思い出しました。 走るのが何より好きだった。



読み方アイデア

繰り返しこの絵本を読んでから、こどもと一緒に広い公園に行きましょう。そして、ただただ子どもが走る姿を眺めてください。生きるってことを本当に楽しんでいるのがわかります。これこそが生きる力だと思います。




 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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