こどものとも0.1.2. 2021年11月号
さんかく ならんで
中辻悦子 さく
さんかく見つけよう
赤ちゃんにとって身近な形は〇です。どうぞ周りを見回してください。丸い形のものがたくさんあるでしょう。まずはお母さんの目です。丸いです ね。お日様、お月様、時計、ビンのふた、ドアノブなどなど。□はどうで しょうか。窓、ドア、絵本……。いかがですか?それに比べて△はなか なか見当たりません。
だからこそ、『さんかく ならんで』はいいなぁと思いました。この絵本で △に出会えるからです。△には、〇や□にはない表情があります。少し傾いたり、逆立ちすると、さまざまな表情を現します。作者の中辻さんは、 赤ちゃんに△を新鮮に感じさせてくれます。
満2歳近くなると並べる楽しさを発見します。何でも並べて、形や大きさ を比べたり、違いを発見したりして実験と研究をしているのです。『さん かく ならんで』はその時期にピッタリです。
読み方アイデア
◯、□に比べて△は身近ではありません。だから見つける楽しみがあります。 お家の中でも、散歩の最中でも、△を見つけたら発見の喜びを一緒に味わってください。サンドイッチ、三角屋根、三角おにぎり……。
繰り返し読んだあとで、色違いのフェルトを絵本と同じ大きさで切っておけば、絵本の上にのせたり、並べたり、散らしたりするかもしれません。指示せず、こどもがすることをよく見て楽しんでください(作者のことばを参考にしてください)。
Comments