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Q. こどもの寝かしつけって必要ですか?



姉や友人は寝かしつけが大変そうですが、海外ドラマを見ていると、1歳未満のこどもでもベビーベッドに寝かせて「Good night!」って電気をパチっと消しています。なぜ日本では寝かしつけが浸透しているのでしょう?


A

一言で言うと、文化です。育児は文化の成せる業です。それも地域全体とか国を挙げてではなく、家族単位で伝わっているものです。結婚して2つの家庭の文化が混ざり合い、調整され、その家庭のやり方となります。お母さんとお父さんは、こどもを寝かしつけている様子を見たことや聞いたことがあって、見よう見まねで寝かしつけを始めるのですね。そして、それがその家庭のやり方になるのです。話し合って決めているわけではありませんから、特に不自由さも感じていません。あなたが端で見ていて思うほど大変ではないのかもしれませんよ。


わが家も添い寝でした。ただし、変えようと思えばいつでも変えられます。こどもははじめは戸惑いますが、1週間もすれば新しいやり方に慣れます。だから今一度、暮らしやすい寝かしつけを考えてみてはどうでしょう。スキンシップやぬくもりなどといった、添い寝の効用を説く人がいるかもしれません。けれど、毎日の生活の中でそのことは別の時間にも持つことができます。


アメリカの絵本『おやすみなさいフランシス』(福音館書店)は、寝る時間が19時です。アナグマのフランシスはひとりでベッドに入り、お母さんとお父さんは「おやすみ」と言って部屋から出ていき、お茶の時間です。フランシスはひとりで天井を見たり、カーテンを見たり。するとそれが何かに見えてくる。眠れなくてお父さんに「何かいるみたい」と何度か言いにいきます。最後にお父さんは「風はカーテンを揺らすのが仕事、お父さんは毎朝9時に会社に行くのが仕事、おまえは早く寝て、明日の朝元気よく起きて幼稚園に行く、それがお前の仕事」と話します。そしてついに眠りにつきます。


『おやすみなさいコッコさん』(福音館書店)では、お月様がコッコさんとお話しして、眠りへといざないます。作者の片山健さんの家ではこうしていたのだろうと思いました。質問者も読者の方々も、寝かしつけを含めて暮らし方を自分たちで考えてみてください。親しい家族と情報交換をしてよい方法を考えて試みてみましょう。その上で添い寝がいいとなればそれでいいと思います。



 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。 ​
 
※この記事は庭しんぶん37号(2020年9月号)に掲載されたものです。

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