こどものとも0.1.2. こぶたちゃん どうしたの?
園のブックファースト
調査④
赤ちゃんと絵本を読む



育児支援・家庭支援として、乳児との丁寧な絵本の関わりの実践報告。育児支援を意味のある実りある時間にするヒントに。
目次
「こどものとも0.1.2.」育児支援の手引き(毎月更新)
絵本を使った0歳児クラスでの実践 ※準備中
園でブックスタートを始める方法 ※準備中
園のブックスタートの始まり ※準備中
園での実践を共有しよう ※準備中



育児支援の手引き
月刊絵本「こどものとも0.1.2.」
COLUMN
絵本による育児支援のための手引きとは
執筆者:藤田春義
「絵本による0歳児クラスの育児支援のための手引き」を毎月発行しています。わが子に絵本を読む楽しみを知ってもらうためのアイデアを記しています。そのうちのいくつかを紹介しましょう。
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わが子に絵本を読むきっかけになるように、担任が一対一で保育室で絵本を読んでいる様子を写真で撮り、クラスの掲示板に貼り登園や降園の時に見てもらう。月の終わりに絵本をわたす時には、この写真を一緒にプレゼントする。
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家庭で絵本を読んでいる様子を写真に撮って持ってきてもらい、クラスの掲示板に貼る。ほかのおうちの様子を見ることができて励みになり、交流の場にもなる。
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読み終わったあと、もう一度読んでもらいたい様子が見えたら、お母さんが人差し指を出して、「もう1回?」と尋ねるようにお願いする。するとこどもは「もう1回」を伝えるようになる。
これらのアイデアはほんの一例です。絵本によってさまざまなことができます。例えば、2018年1月号『ふわふわ ふうせん』の時は、1冊に1つ、風船をつけました。すると、「お家でお祖父ちゃんと風船で遊びました。」と写真付きで報告がありました。毎月のアイデアを採用してくれた園では、その様子を写真や動画で見せてくれます。私にとってもうれしいことです。
こうした育児支援を目的とした日常の絵本活動は、保育内容にも深く関わります。例えば9人のクラスなら、毎日同じ絵本をそれぞれのこどもたちに、少なくとも9回読むことになります。当然、一対一で読んでも近くにほかのこどもがいたり、読んでもらっている人にくっつくように見ているこどももいます。すると1日に幾度となく同じ絵本を見たり、聞いたりすることになります。その言葉の量を考えると、かなりのものになります。すると当然ですが、同じ絵、同じ言葉を数多く共有します。それはこどもたち一人ひとりをつなげます。同じ言葉を共有することは、同じ気持ちを共有すること。この気持ちのつながりは、日常生活のさまざまな面によい影響を与えます。